Python pip の様々な使い方

pip の様々な使い方

 

Pythonプログラミングでは、自力で大量のコードをかくというよりは、ライブラリをいかに上手に使うかに焦点が当てられます。

ライブラリをインストールするためには、pipコマンドを利用します。ここではpipの様々な利用方法について学びます。


ライブラリのインストール(for Windows)

たとえばpandasをインストールする場合は、以下のように行います。


ライブラリのインストール(for macOS)

macOSの場合は、pipがpip3になります。

たとえば、ライブラリのインストールに関しては以下のような感じです。

macOSの場合は、以降すべてのコマンドでpipの代わりにpip3を利用してください。


インストール済みのライブラリの確認

複数環境で作業しているときなどは、その環境にどのライブラリが入っているのかわからなくなることがあります。

このような場合は以下のコマンドを実行します。

実行例

このコマンドで、現在インストールされているライブラリの一覧が取得できます。


ライブラリのアンインストール

ライブラリが不要になったときはもちろん、ライブラリのバージョンによる不具合などの解消のために、ライブラリを削除したい場合があります。

そのような場合は、以下のコマンドを使ってライブラリをアンインストールすることができます。

実行例

アンインストールはプログラムが動かなくなる可能性があるので、念の為 Proceed (y/n)? と聞いてくれます。
アンインストールしたい場合は y と入力して Enter キーを押しましょう。


ライブラリのバージョンを調べる

ライブラリは日々更新されているので、定期的にバージョンアップが必要です。最新版でないライブラリの一覧は以下のコマンドで確認が可能です。

コマンドは以下のようになります。

最新でないライブラリがある場合は、以下のように表示されます。

beautifulsoup4 を例に上げると、最新版は4.9.3なのに、インストールされているバージョンは4.9.1であると表示されています。

※Typeに表示されるsdistやWheelはライブラリのタイプ名です。特に意識する必要はありません。


バージョンのアップデート

ライブラリのバージョンアップは以下のコマンドで行います。

こちらは省略形もシンプルで便利です。

上記、2つのコマンドは全く同じ結果になります。お好きな方をお使いください。


ライブラリのインストール先を確認する

Pythonのライブラリはソースコードとして提供されているため、一部編集することができます。
このため、提供されているライブラリにバグが有った場合などは、自力で直して実行するということもよくあります。

その場合、どこにライブラリがインストールされているかを知る必要がありますが、以下のコマンドで知ることができます。

実行例

上記の場合は、Locationで示された場所の中にある、Pandasディレクトリがライブラリに相当します。


バージョン一覧を表示する

Pythonでは、ライブラリのバージョン管理が重要になります。
pipコマンドでは、ライブラリのバージョンを以下のコマンドで出力することができます。

実行例

バージョン一覧であれば、pip listでも表示されていましたが、freezeで表示される形式は、ライブラリのバージョン状態を一括で復元できる特殊な形式で出力されいます。

詳しくは次の項目で解説します。


バージョン一覧を保存する

pip freeze コマンドは以下のようにするとテキストファイルに保存することができます。

libversion.txt は任意のファイル名を使用できます。(英数字が良いでしょう。日本語は不具合が起こる可能性があります。)

このテキストファイルを使用すると、一括でこのバージョンのライブラリをインストールしてくれます。つまり、別のパソコンに環境を移すときなどに便利です。

>はリダイレクションと呼ばれる方式です。

リダイレクションとは
通常、コマンドプログラムは画面に結果を出力します。一般的にディスプレイのことを標準出力といいます。
この出力先を、標準出力であるディスプレイではなく、ファイルなどの別の装置に出力することをリダイレクションといいます。


freezeコマンドのファイルからライブラリを復元する

freezeコマンドで作成したテキストファイルは以下のコマンドを使うことで、ライブラリの復元を行うことができます。

すでに存在するファイルはそのままで、存在しないファイルは新たにインストールされます。

freezeファイルを使うことで、確実にプログラムが動く状態のライブラリ状態を確保しておくことが可能になります。


実習1 ライブラリの更新作業

1.バージョンが古いライブラリをみつけてください。

2.その中から一つ選び、バージョンを最新にしてください。

3.そのライブラリの詳細情報を表示し、バージョンが新しくなったことを確認してください。


実習2 ライブラリ状態の保存と復元

1.freezeコマンドを使って、現在のライブラリの状態をテキストファイルに保存してください。

2.出力されたファイルを開いて、pandasライブラリのバージョンを確認してください。

3.コマンドからpandasライブラリを削除してください。

4.freezeファイルを使って、ライブラリの状態を復元してください。

5.pandasがインストールされ、バージョンが正しいことを確認してください。

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