ガイドラインでみる、インドの迷惑電話フィルタリングアプリDND 騒動

はじめに

インドでは迷惑メールや迷惑電話が社会問題になっている

インド政府がこれらのフィルタリングアプリDND(Do not Disturb)をつくる

2018年7月 これをAppleがリジェクト

インド政府がDNDが入ってないiPhoneはネットに繋がせないようにすると宣言

つまり、DNDをインストールできるようにしないとインドではiPhoneが1台も売れないことになる

インドでiPhoneを売りたいAppleはパニック
(ちなみにインドの現在のiPhoneシェアは1%)

Apple、DNDを許可する。

これは非常に問題のある動きです。国家レベルで脅しをかければガイドラインを変えられるということになります。
たとえば中国はAndroid端末を作れる国です。今後、中国が同じことを仕掛けてきたら、確実に屈するでしょう。

正式に発表が出てないみたいなので私の想像ですが、今回の問題で接触したとみられるガイドラインは以下のとおりです。

2.5 ソフトウェア要件
2.5.12 CallKitやSMS Fraud Extensionを使用するAppでは、スパムであることが確認されている電話番号のみブロックするようにしてください。「call-」「SMS」「MMS-」のブロック機能やスパム検出機能を実装したAppでは、マーケティングテキストでその機能を明確に示し、ブロックやスパムリストの基準を説明する必要があります。

5.1 プライバシー
Appleのエコシステムにおいて、ユーザーの個人情報の保護は最優先に扱われます。個人のデータは慎重に扱い、ユーザーの期待に応えることはもちろん、プライバシーのベストプラクティス(英語)、すべての適用法および「Apple Developer Program使用許諾契約(英語)」の規約に準拠することが求められます。

5.1.2 データの使用と共有
(ii)法律で明示的に許可されている場合を除き、特定の目的のために収集されたデータを、ユーザーの同意をあらためて取ることなく、別の目的に使用することはできません。
(iii)Appで収集したデータに基づき、密かにユーザープロファイルを構築することは許可されません。

[iOS]Amazon KindleアプリとApp Store Reviewガイドライン

App Store Review ガイドラインでは、アプリ内での購入処理はApp内課金を使う方法しか認められていないので、iOS版Kindleアプリでは書籍を購入することができない。
しかし、iOS版Amazonショッピングアプリではクレジットカードで商品を購入することができる。これはなぜか?

1.Amazonショッピングアプリは自社のWeb画面を表示しているだけであるので、アプリのガイドラインの影響は受けない
2.ショッピングアプリは特例としてクレジットカードの使用が許可されている
3.購入物がアプリ内で使わないものだから許されている
4.AmazonはAppleの会社の一部であるため、利益が外部に流れることはないため。

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LINE社のゲーム1ヶ月停止問題 現時点のまとめと感想

はじめに
LINEの新ゲームサービスが突然中断した。

前提として
問題となったゲームはクリックゲームと呼ばれていた
クリックゲームはHTML5ゲームである。
これは都度アプリをインストールするのではなく、LINEアプリの中から遊べる。
LINEおよびAppleは詳細なコメントを出していない。

可能性として
・App内課金以外の方法で収益をあげようとしていた(広告視聴によるポイントとの記事あり)
・事後リジェクト(厳密には警告)なので、審査時になかった機能を組み込んだ可能性がある。
・それは隠し機能と判断されてしまうのでリジェクト。隠し機能は悪質な場合アカウント停止になる。
・通常のWebViewで動かなかった可能性がある。(ガイドライン4.7の2)

公式紹介動画 www.youtube.com/watch?v=T0ZwTaYWw6o

公式サイト https://lqg.game.line.me/

QUICK GAME 停止のアナウンス

おそらく一番問題となったガイドライン

4.7 HTML5ゲームやBotなど
バイナリに埋め込まれていないコード(HTML5ベースのゲームやBotなど)をAppに組み込んだり実行したりすることは、コードの配信がAppの主な目的ではなく、そのコードがストアやストア同様のインターフェイスで提供されておらず、かつそのソフトウェアが以下の条件を満たす場合に限り許可されます。
(1)無料またはApp内課金で購入される。
(2)標準のWebKitビューで利用可能な機能のみを使用している。(つまり、変更やソフトウェアの追加をすることなく、Safariで開いて問題なく実行できる必要があります)。Appで他社製ソフトウェアを実行する際はWebKitやJavaScript Coreを使用する必要があり、プラットフォームのネイティブAPIを他社製ソフトウェアに対して拡張したり、使えるようにすることは許可されません。
(3)Apple Developer Programに参加しており、Apple Developer Program使用許諾契約に署名しているデベロッパによって提供されている。
(4)本「App Reviewガイドライン」の規約に準拠している(例:不適切なコンテンツが含まれない)。リクエストがあった場合は、Appで利用できるソフトウェアやメタデータのインデックスをAppleに提出する必要があります。インデックスには、該当するソフトウェアプロバイダのApple Developer ProgramチームIDと、ソフトウェアが上述の要件に準拠していることを確認するためにApp Reviewが利用できるURLを含める必要があります。

[Android]起動時、もしくは画面起動時に、一瞬白い画面(White Screen)が表示される。

現象
起動時、もしくは画面起動時に、一瞬白い画面(White Screen)が表示される。

原因
1.Instant Runのせい。
2.デバッグビルドであるから発生している。

ポイント
プログラムは悪くない。
AndroidStudioの問題らしい。

私の環境では、Instant Runをオフにするだけでは解決しませんでした。リリースビルドにしたら発生しなくなりました。

Instant Runを無効にする

公式の解説
https://developer.android.com/studio/run/?hl=ja

Instant Run は以下の手順で無効にできます。

[Settings] または [Preferences] ダイアログを開きます。
[Build, Execution, Deployment] > [Instant Run] を選択します。
[Enable Instant Run] の隣にあるチェックボックスをオフにします。

[iOS] トレンドマイクロのアプリ削除騒動 (時事)(私の見解)

(今回の騒動がガイドラインの勉強にちょうどよいと思いましたので、問題形式にしました。Appleが事実を公開していないので正確なことはわかりませんが、情報の断片から推測しました。あまりあてにせずに、参考程度にお読みください。)

2018年9月12日、トレンドマイクロのiOSアプリがAppStoreからリジェクトされた。その理由はなにか?
(問題のあったアプリは、2018/11/19日にアプリが公開再開されました。)

1.iOSのウィルス対策はサードパーティに許可されていないため
2.必要のないブラウザ履歴を不必要に参照していた疑いがあるため
3.ブラウザの履歴を元にプロファイリングしていたため
4.ユーザーの個人情報を社内サーバーに蓄積していたため

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[iOS] エクスプレスカードについての説明

次の説明のうち、エクスプレスカードの説明として正しいものはどれか?

1.SuicaやICOCAのような鉄道系カードのこと
2.自動改札機を使用する際に使うカードのこと
3.端末をかざすだけで利用できるカードのこと
4.Apple Payの支払いに選択したカードのこと

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[Android] ANR

リリース済みのアプリを Play Console で確認したところ、ANRの通知が来ていた。このANRとはなんのことか?

1.アプリ終了を誘発するクラッシュのこと
2.Android OSにまで危害を加える重度のクラッシュのこと
3.暗号化されていない環境での通信のこと
4.一般的なフリーズのこと

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[iOS] AppStore Reviewガイドライン微変更 2018/11/22 顔認証に関する扱い

翻訳の微妙な加減が修正されています。ここまで細かく修正していただけるとほんとにありがたいです。
意味合い的には、従来のガイドラインの内容とほとんど変わりません。また、英文のガイドラインは変更していません。

旧 顔認証を使う場合は、可能な限りAppleの顔認証ライブラリを使いなさい
新 顔認証を使う場合は、Appleのライブラリを使いなさい。

“[iOS] AppStore Reviewガイドライン微変更 2018/11/22 顔認証に関する扱い” の続きを読む