(非エンジニア向け) 今回の騒動の概略
・一般ユーザー(iOS/Android 含む)には現状では、まったく問題が発生していません。
・Facebook社がAppleとの契約に違反するようなことをしていたので、Appleに一部ライセンスを止められただけで、違法行為やモラルに反することをしていたわけでありません。
・若者の行動を知るために、個人情報を追跡するアプリ「Research」を入れて生活するアルバイトを若者にやらせていたようです。報酬は月20ドル。これは違法ではないはずです。
(エンジニア向け向け) 今回の騒動の概略
・iPhone(iOS)の社内向け配布ライセンス(エンタープライズプログラム ADEP※)だけで発生した問題です。
※ADEP…Apple Developer Enterprise Program
・エンタープライズプログラムとは、アプリをApp Storeにアップするのではなく、自社サーバーから自社社員のために配布するライセンスのことです。
・しかし、自社の社員以外に配布するために使ったり、実機テスト目的で使ったり、違法なアプリを配布するのに使われることがあります。もちろんこれらは違反行為になるので、これが問題で証明書を停止された模様です。
・フェイスブック社の開発者ライセンスのうち、社内向け配布ライセンスだけ停止された模様。App Storeでの一般配布向けライセンスは無事です。
・問題視される箇所に、ルート証明書問題やVPN問題を上げている記事もありますが、証明しづらい問題のはずですので、本質的な原因は「社外に配布していたから」だと思います。
(エンジニア向け向け) 今回の騒動のポイント
・ADEP の停止により、 Facebook社内で使える社員専用の食堂用アプリなどが全停止していると報じされています。
・つまり、ADEPの証明書停止はアプリの起動を停止させるということがはっきりしました。
(私の方では、なかなかADEPの証明書停止の状況を作れないので、本当に停止するのか事実が把握できていませんでした。)
・Android版のResearchもあり、そちらは動いているようです。なぜかというと、AndroidはAPKさえ作って配布してしまえばどんな端末にでも入れることが可能で、何をしようと自由だからです。
・Google のストアに上がってないアプリとは、いわゆる「野良アプリ」といわれるやつです。