2018/12/06の Apple Storeアプリのプッシュ通知問題 見解(教材)

一部のユーザーが、Apple Store アプリから以下のプッシュ通知を受け取ったが、これがガイドライン違反ではないか?という件について。

Apple Store app sends rare push notification to promote new iPhone models (via.AppleInsider)

以下、私の見解です。

(結論を言ってしまえば、これは問題ないのですが、教材としてちょうど良いので取り上げました。)

原文
Your new iPhone is ready. Choose iPhone XR or iPhone XS and speed through your upgrade today with the iPhone Upgrade Program

日本語訳
「あなたの新しいiPhoneは準備が整っています。iPhone XRまたはiPhone XSを選択して、iPhoneアップグレードプログラムを使用してアップグレードをスピードアップしてください。

 

一部では、ガイドライン4.5.3 に接触するのではないかとの指摘がありますが、これは悪意のあるサービスに誘導するためにプッシュ通知を使うことを禁止しているので、問題ないと思います。

問題あるとすれば、ガイドライン、4.5.4の方です。

4.5.3 スパム、フィッシング行為のため、または要求されていないメッセージを送信するために、Game Centerやプッシュ通知などのAppleサービスを使用することは許可されません。プレイヤーID、エイリアス、Game Centerで取得されたその他の情報の逆引き参照、トレース、関連付け、結合、マイニング、採取、その他の形での悪用は許可されません。これらの行為があった場合は、Developer Programから除名されます。

4.5.4 Appが機能するためにプッシュ通知を必須とすることはできません。また、プッシュ通知を広告、キャンペーン、ダイレクトマーケティング目的、または重要な個人情報や秘密情報を送信するために使用することは許可されません。サービスを不正に使用すると、デベロッパとしての権限を失う可能性があります。

そもそも、今回のプッシュ通知がどの層まで配信されたかが分かっていませんから正確なことは言えませんが、ユーザーの端末種別を判定してプッシュを送っていたなら、ダイレクトマーケティングと判断される可能性があります。

間違いなく該当するのは、広告、キャンペーンです。もし、一般のアプリなら厳重注意といったところでしょうか。一発で除名はあまりありません。(実は、プッシュ通知をつかって広告、キャンペーンを送っているアプリはたくさんあります。)

私の考えでは、App Store Reviewガイドラインの本質は「Appleのプラットフォーム(iPhone、iOS、AppStore、プッシュ通知、App内課金)を利用して、Appleの知らないところで金儲けをするな、Appleを妨害するな」ということだと思います。

なので、AppleがAppleのプラットフォームを使って金儲けをしても、文句言えないと思います。

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